今から２年前の2016年４月１日。

40歳になった私は、勤務校の辞令交付式に出席しました。

大学時代に抱いていた『40歳になって子育てが一段落したら、非常勤講師として働きたい』という夢を、本当に叶えることができました。

夢を叶えられたのは、私一人の力などでは決してなく、地道に築いてきたご縁がタイミングよく幸運を運んできてくれたからだと思っています。

２年間、２つの高校に勤務した経験は、書道家になった今も私を支えてくれています。授業の進め方に悩んだこと、分かりやすく説明するにはどうすればいいか、生徒の心理・・・何冊も本を購入し、たくさんの先輩の先生方に相談に乗っていただき、試行錯誤の連続でした。

２年間で延べ260人の生徒と出会いました。１年間の授業を終えた生徒たちはみな、確実に字が上達していました。学ぶ意欲のある生徒の著しい成長ぶりに感動したり、書道が苦手だった生徒が落ち着いて作品を仕上げられるようになったり。『学ぶ意欲』の大切さを、身をもって実感できた素晴らしい時間でした。

そして、更なる夢ができた私は、お世話になった高校を去りました。

感謝の気持ちと共に流した涙を、一生忘れることはないと思います。