「カクカクしてしまい何かがおかしい」「画数が少ないからバランスを取るのが難しい」。
『カタカナがうまく書けない』というお悩みはありませんか?
今回は品格漂うきれいなカタカナの書き方を、プロの書道家が徹底解説いたします。 解説動画やお手本もご用意いたしましたので、カタカナの学習にどうぞお役立てください。
1;カタカナの成立時期と役割
現在、私たちが使っている「カタカナ」。この「カタカナ」は漢文学の全盛期である平安時代の初期に成立しました。カタカナは漢文や仏典の訓読などのために、漢字の一部を取るなどをして作られました。
今もなお漢文の書き下し文に使われているように、文章の行間に書き込みやすく、同時に速く書くことができるように、と、真仮名を省略、工夫し作られました。
今もなお漢文の書き下し文に使われているように、文章の行間に書き込みやすく、同時に速く書くことができるように、と、真仮名を省略、工夫し作られました。
2;『字母』とカナカナの関係を理解する
カタカナには、その元となる『音』を充てた漢字があり、それを『字母(じぼ)』と言います。
字母の流れから理解できるひらがなに対し、カタカナは字母の一部がそのまま文字になりました。
一体どの部分からなっているのか?探してみるのも楽しいですね。
字母の流れから理解できるひらがなに対し、カタカナは字母の一部がそのまま文字になりました。
一体どの部分からなっているのか?探してみるのも楽しいですね。
2-1;ア行・カ行
ア行・カ行の字母とカタカナの関係はこちらです。
「ア」「イ」「オ」「カ」は偏から、「エ」は旁から、「ウ」は冠から、「ク」「コ」は初めの二画から、「キ」「ケ」は字母の省略形から、それぞれなっています。
「ア」「イ」「オ」「カ」は偏から、「エ」は旁から、「ウ」は冠から、「ク」「コ」は初めの二画から、「キ」「ケ」は字母の省略形から、それぞれなっています。
2-2;サ行・タ行
サ行・タ行の字母とカタカナの関係はこちらです。
「サ」「テ」は初めの三画から、「ソ」「ト」は初めの二画から、「ス」は終わりの三画から、「シ」「セ」「チ」「ツ」は字母の省略形から、「タ」は一部分から、それぞれなっています。
「サ」「テ」は初めの三画から、「ソ」「ト」は初めの二画から、「ス」は終わりの三画から、「シ」「セ」「チ」「ツ」は字母の省略形から、「タ」は一部分から、それぞれなっています。
2-3;ナ行・ハ行
ナ行・ハ行の字母とカタカナの関係はこちらです。
「ナ」「二」「ハ」「フ」は初めの二画から、「ヌ」は旁から、「ネ」は偏から、「ノ」が初めの一画目から、「ヒ」は一部分から、「ヘ」は旁の省略形から、「ホ」は終わりの四画から、それぞれなっています。
「ナ」「二」「ハ」「フ」は初めの二画から、「ヌ」は旁から、「ネ」は偏から、「ノ」が初めの一画目から、「ヒ」は一部分から、「ヘ」は旁の省略形から、「ホ」は終わりの四画から、それぞれなっています。
2-4;マ行・ヤ行
マ行・ヤ行の字母とカタカナの関係はこちらです。
「マ」「ム」は初めの二画から、「ミ」は初めの三画から、「メ」は終わりの二画から、「モ」は終わりの三画から、「ヤ」「ヰ」は字母の省略形から、「ユ」は縦画と最終画から、「ヱ」は字母の省略形の一部分から、「ヨ」は一部分から、それぞれなっています。
「マ」「ム」は初めの二画から、「ミ」は初めの三画から、「メ」は終わりの二画から、「モ」は終わりの三画から、「ヤ」「ヰ」は字母の省略形から、「ユ」は縦画と最終画から、「ヱ」は字母の省略形の一部分から、「ヨ」は一部分から、それぞれなっています。
2-5:ラ行・ワ行
ラ行・ワ行の字母とカタカナの関係はこちらです。
「ラ」は初めの二画から、「リ」「レ」「ワ」は旁から、「ル」は終わりの二画から、「ロ」は一部分から、「ヲ」は初めの三画から、「ン」は字母の省略形から、それぞれなっています。
「ラ」は初めの二画から、「リ」「レ」「ワ」は旁から、「ル」は終わりの二画から、「ロ」は一部分から、「ヲ」は初めの三画から、「ン」は字母の省略形から、それぞれなっています。
3;日本語表記におけるカタカナの割合は?
日本語は「ひらがな」「カタカナ」「漢字」の3種類の文字で表記します。
そのうち、「ひらがな」は全体の約6割を、「カタカナ」、「漢字」は全体の2割ずつを、それぞれ占めると言われています。
割合は少ないものの、昨今はカタカナ表記の単語が増えたため、カタカナを綺麗に書けるようになると、文字全体の雰囲気も大きく変わります。是非、一文字ずつしっかりと覚えて、きれいなカタカナを身につけてくださいね。
そのうち、「ひらがな」は全体の約6割を、「カタカナ」、「漢字」は全体の2割ずつを、それぞれ占めると言われています。
割合は少ないものの、昨今はカタカナ表記の単語が増えたため、カタカナを綺麗に書けるようになると、文字全体の雰囲気も大きく変わります。是非、一文字ずつしっかりと覚えて、きれいなカタカナを身につけてくださいね。
4;一文字ずつの解説で学ぶ
さて、ここからいよいよ、一文字ずつの解説に入ります。解説でそれぞれの書き方の特徴を把握した後、音声解説入りの動画を繰り返しご覧になり、実際に書いているところをイメージなさってみてください。
頭の中でイメージできたら、一文字ずつ実際に書いて練習してみましょう。
頭の中でイメージできたら、一文字ずつ実際に書いて練習してみましょう。
4-1;ア行
ア行の書き方の解説です。
字母のどの部分かを理解できると、なるほど!と納得して書けることと思います。
☆音声解説入り動画はこちら
字母のどの部分かを理解できると、なるほど!と納得して書けることと思います。
☆音声解説入り動画はこちら
4-2;カ行
カ行の書き方の解説です。
カタカナは直線的なイメージですが、線が硬いとカクカクしてしまいます。柔らかくのびやかな線を意識しながら書きましょう。
☆音声解説入り動画はこちら
カタカナは直線的なイメージですが、線が硬いとカクカクしてしまいます。柔らかくのびやかな線を意識しながら書きましょう。
☆音声解説入り動画はこちら
4-3;サ行
サ行の書き方の解説です。
「サ」「ス」「ソ」は字母の意外な部分からなっていますね。
☆音声解説入り動画はこちら
「サ」「ス」「ソ」は字母の意外な部分からなっていますね。
☆音声解説入り動画はこちら
4-4;タ行
タ行の書き方の解説です。
混同しがちな「シ」と「ツ」ですが、それぞれの字母からの流れを理解すると明確に書き分けられます。
☆音声解説入り動画はこちら
混同しがちな「シ」と「ツ」ですが、それぞれの字母からの流れを理解すると明確に書き分けられます。
☆音声解説入り動画はこちら
4-5;ナ行
ナ行の書き方の解説です。
「ナ」「ヌ」「ネ」「ノ」、左払いの全ての角度は異なります。角度も意識して書きましょう。
☆音声解説入り動画はこちら
「ナ」「ヌ」「ネ」「ノ」、左払いの全ての角度は異なります。角度も意識して書きましょう。
☆音声解説入り動画はこちら
4-6;ハ行
ハ行の書き方の解説です。
画数が少ない分、造形バランスを整えて書くのはとても難しいです。しっかりとポイントを覚えてください。
☆音声解説入り動画はこちら
画数が少ない分、造形バランスを整えて書くのはとても難しいです。しっかりとポイントを覚えてください。
☆音声解説入り動画はこちら
4-7;マ行
マ行の書き方の解説です。
「メ」は正しい筆順で書けていますか?「ナ」とは異なるので注意しましょう。
☆音声解説入り動画はこちら
「メ」は正しい筆順で書けていますか?「ナ」とは異なるので注意しましょう。
☆音声解説入り動画はこちら
4-8;ヤ行
ヤ行の書き方の解説です。
「ヰ」や「ヱ」を初めて書く、という方も多いのではないでしょうか?この機会に是非、きれいな書き方を覚えてくださいね。
☆音声解説入り動画はこちら
「ヰ」や「ヱ」を初めて書く、という方も多いのではないでしょうか?この機会に是非、きれいな書き方を覚えてくださいね。
☆音声解説入り動画はこちら
4-9;ラ行
ラ行の書き方の解説です。
形の似た「ル」と「レ」。はねの角度はどちらも同じ60°が目安です。
☆音声解説入り動画はこちら
形の似た「ル」と「レ」。はねの角度はどちらも同じ60°が目安です。
☆音声解説入り動画はこちら
4-10;ワ行
ワ行の書き方の解説です。
「ヲ」は正しい筆順で書けていますか?動画で是非、確認してみてくださいね。
☆音声解説入り動画はこちら
「ヲ」は正しい筆順で書けていますか?動画で是非、確認してみてくださいね。
☆音声解説入り動画はこちら
5;カタカナ一覧表を見て練習する
4で書き方を学び一文字ずつ練習なさったら、48文字のカタカナ全てを練習してみましょう。馴染みのある「五十音」の他に、気分転換用として「いろは歌」のお手本もご用意しています。
ペンは0.5~0.7mmが書きやすいのでお勧めです。お手本は0.7mmのペンで書いています。鉛筆やシャープペンシルでも構いませんが、B以上の濃さですと芯が柔らかいため書きやすいです。筆タイプサインペンは筆ペンほど扱いが難しくないのでお勧めしている筆記具の一つです。
練習用紙やノートはお手持ちの物をお使いいただけます。文具売り場や100円ショップで購入できる10マスの国語ノートだと、お手本と同じマスの数なので書きやすいことと思います。
ペンは0.5~0.7mmが書きやすいのでお勧めです。お手本は0.7mmのペンで書いています。鉛筆やシャープペンシルでも構いませんが、B以上の濃さですと芯が柔らかいため書きやすいです。筆タイプサインペンは筆ペンほど扱いが難しくないのでお勧めしている筆記具の一つです。
練習用紙やノートはお手持ちの物をお使いいただけます。文具売り場や100円ショップで購入できる10マスの国語ノートだと、お手本と同じマスの数なので書きやすいことと思います。
5-1;基礎編「五十音」
ペンで書いた五十音はこちらです。
まずは慣れ親しんでいる五十音表の通りに練習してみましょう。
まずは慣れ親しんでいる五十音表の通りに練習してみましょう。
5-2;基礎編「いろは歌」
ペンで書いたいろは歌はこちらです。
五十音に慣れてきたら、気分転換でいろは歌の順番でも練習してみるのがお勧めです。
五十音に慣れてきたら、気分転換でいろは歌の順番でも練習してみるのがお勧めです。
5-3;応用編「五十音」~毛筆風~
筆タイプサインペンで書いた五十音はこちらです。
筆タイプサインペンは毛筆風の仕上がりになるため、手紙を書くときなどに応用できます。ペンで書くことに慣れて余裕があるようでしたら、こちらにも是非挑戦なさってみてください。
筆タイプサインペンは毛筆風の仕上がりになるため、手紙を書くときなどに応用できます。ペンで書くことに慣れて余裕があるようでしたら、こちらにも是非挑戦なさってみてください。
5-4;応用編「いろは歌」~毛筆風~
筆タイプサインペンで書いたいろは歌はこちらです。
ペンに比べると筆タイプサインペンはペン先に弾力があるため、思い通りの線質を表現するのが難しく感じるかもしれません。是非繰り返し練習してみましょう。
ペンに比べると筆タイプサインペンはペン先に弾力があるため、思い通りの線質を表現するのが難しく感じるかもしれません。是非繰り返し練習してみましょう。
6;練習したカタカナを日常生活の実践に生かす方法
「目の前にあるお手本を見ながら書く」…この作業には実は3つの別々の力が使われています。
① お手本を見る力(=観察力)
お手本の形を見る力、とは、お手本はどのように書かれているのか?どこに美文字の法則が応用されているのか?『目』を使ってお手本の特徴を見抜く力のことで、この力のことを私は【観察力】と呼んでいます。
② お手本の形を記憶する力(=脳内にスキャン)
お手本の形を記憶する力、とは、①の目で観察して捉えたお手本の特徴を、そのまま『脳』に記憶する力のことです。この力のことは【脳内にスキャン】と呼んでいます。
③ 記憶した形の通りに書く力(=表現力)
記憶した通りに書く力、とは、『目』でお手本の特徴を捉え、『脳』に記憶した形の通りに『手』で書く力のことで、この力のことは【表現力】と呼んでいます。
① お手本を見る力(=観察力)
お手本の形を見る力、とは、お手本はどのように書かれているのか?どこに美文字の法則が応用されているのか?『目』を使ってお手本の特徴を見抜く力のことで、この力のことを私は【観察力】と呼んでいます。
② お手本の形を記憶する力(=脳内にスキャン)
お手本の形を記憶する力、とは、①の目で観察して捉えたお手本の特徴を、そのまま『脳』に記憶する力のことです。この力のことは【脳内にスキャン】と呼んでいます。
③ 記憶した形の通りに書く力(=表現力)
記憶した通りに書く力、とは、『目』でお手本の特徴を捉え、『脳』に記憶した形の通りに『手』で書く力のことで、この力のことは【表現力】と呼んでいます。
6-1;「お手本を見ながら書く」ために必要な3つの力を磨く
4,5では、このそれぞれの3つの力を着実に磨くためのステップを踏んでいます。
字母からの流れを頭に入れ、一文字ずつの解説を把握するのは、①の「お手本を見る力」。
解説入り動画で書いているところをイメージするのは。②の「お手本の形を記憶する力」。
実際に書いて練習するのは、③の「記憶した形の通りに書く力」。
繰り返し練習することで、①「お手本を見る力」、②「お手本の形を記憶する力」が養われ、一文字ずつの特徴やお手本の形を脳内の記憶に留めておくことができ、その通りに書く(=再現する)ことができるようになります。
字母からの流れを頭に入れ、一文字ずつの解説を把握するのは、①の「お手本を見る力」。
解説入り動画で書いているところをイメージするのは。②の「お手本の形を記憶する力」。
実際に書いて練習するのは、③の「記憶した形の通りに書く力」。
繰り返し練習することで、①「お手本を見る力」、②「お手本の形を記憶する力」が養われ、一文字ずつの特徴やお手本の形を脳内の記憶に留めておくことができ、その通りに書く(=再現する)ことができるようになります。
6-2;日常生活の実践で生かすためには?
練習用紙への練習とは異なり、日常生活での実践においては、書きたい内容のお手本があるわけではありません。しかし、練習を重ねることで①、②の力を養っておけば、文字を書くたびに③の力で再現し、きれいなひらがなを書くことが可能です。手紙や書類などの改まったときだけでなく、買い物の前や1日のスケジュールなど、ちょっとしたメモ書きの際にも意識を働かせて書くことをお勧めします。日常で文字を書く機会は全て実践の場と変わります。是非、解説や動画を思い出し、意識なさりながら書いてみてくださいね。
7;おわりに
カタカナの成り立ちの理解から始まり、一文字ずつの解説、練習、五十音、いろは歌での全体練習…と、1~6で順にステップを踏んで、着実に力を養える内容をご案内してきました。一つ一つ丁寧にこなすことで、どなたでもきれいなカタカナを書けるようになることと思います。
しかしながら、練習を重ねるたびに「お手本の通りに書いているはずなのに、同じように書けない」、「お手本を見ながらの練習では書けるのに、日常生活の実践になると途端に自分の文字に戻ってしまう」など、問題点が出てくるかもしれません。
【和みの書 奈津 美文字教室】のレッスンはマンツーマンなので、それぞれの『何故?』をすぐに解決できます。練習した文字を添削し、どこを修正すれば良いか?のフィードバックを行うので、身に付くスピードが違います。
体験レッスンも随時開催していますので、是非お気軽にお問い合わせ、お申込みください。
しかしながら、練習を重ねるたびに「お手本の通りに書いているはずなのに、同じように書けない」、「お手本を見ながらの練習では書けるのに、日常生活の実践になると途端に自分の文字に戻ってしまう」など、問題点が出てくるかもしれません。
【和みの書 奈津 美文字教室】のレッスンはマンツーマンなので、それぞれの『何故?』をすぐに解決できます。練習した文字を添削し、どこを修正すれば良いか?のフィードバックを行うので、身に付くスピードが違います。
体験レッスンも随時開催していますので、是非お気軽にお問い合わせ、お申込みください。